全世界株式オールカントリー投資の落とし穴と注意点

前回の記事に続いて投資の副業についてのトピックを挙げようと思います。投資の中には世界を対象とした投資先が多数有ります。

その中の一つであるオールカントリー投資を御存知でしょうか。筆者は最近になってこの投資について知りました。

全世界の株式を扱うオールカントリー投資は、国際的な資産保有が可能な魅力的な投資手法ですが、同時に多くのリスクも伴います。

本記事ではオルカン買いをする前に知っておくべき、全世界株式のオールカントリー投資の落とし穴や危険な点を解説します。

 

世界分散投資の落とし穴

全世界の株式を扱うオールカントリー投資は分散投資を実現出来る魅力的な手法ですが、とある落とし穴には注意が必要です。

確かに様々な銘柄に分散投資を行う事で個別の暴落リスクは軽減出来ますが、市場全体の下落リスクによる総崩れの回避は避けられません。

つまり経済情勢の悪化や金融危機等が起きた場合は、全ての資産が同時に暴落霧散してしまう可能性が有ります。

購入タイミングの最適化の為に大量のキャッシュの保有と底値安定後の梃入れが御勧めです。

 

為替リスクの存在

オールカントリー投資では米国株式が圧倒的比率とは言え、様々な国の株式に複合投資する以上幅広い通貨の為替変動リスクが伴います。

米ドルを筆頭に各国の通貨がダイナミックに変動すれば、投資成果にも大きな影響を及ぼす可能性が有ります。

取り分け円安が進んだ現在は、投資コストが非常に大きく増す事が想定されます。

多様な通貨へ為替ヘッジを行えば多少の為替変動リスクは軽減出来ますが、多数のヘッジコストが重く伸し掛かるので、投資収益を激しく圧迫してしまう可能性も有ります。

 

高コストの問題

オールカントリー投資では幅広い地域の銘柄に投資する分、投資コストが高くなる傾向に有ります。

実際に専業ブローカーへの委託が基本的なオールカントリー投資の流れで、運用会社の管理費用や取引手数料等が嵩むので、投資収益を強く圧迫してしまう可能性が有ります。

特に個人投資家にとってはこれ等の高い付随コストが、インベストポジション維持や継続への大きな障壁となる可能性が有ります。

 

情報収集の難しさ

オールカントリー投資では様々な国の企業情報を収集しながらの、最適な投資配分を行う為の独自の分析も必要と言えます。

しかし投資先の情報源の不足や言語や文化の違いから、銘柄毎の情報収集が非常に困難な可能性が有ります。

投資判断を誤ると莫大な損失を被る恐れが有るので、十分な海外市場の情報収集と分析が必要となります。

 

投資対象の特性理解の難しさ

国際市場への投資では様々な国の企業や産業を詳しく理解する必要が有ります。

しかし企業の事業内容や財務状況や業界動向等を十分に把握するのは全く容易では有りません。

特に新興国企業の場合には運用に必要な各種指標等の情報が乏しいので、投資判断が非常に難しくなる可能性がかなり有ります。

 

流動性リスクの存在

投資対象が広範囲に渡るので、新興企業を中心に流動性リスクが非常に高くなる可能性が有ります。

実際に新興国市場の銘柄は人気がまだ薄い場合が殆どで流動性が低く、売買自体が困難になる可能性も有ります。

市場環境の悪化時に一切売却出来なかったり、大幅な値下がりによる資産価値の喪失や市場撤退による銘柄の自動手放しを余儀なくされる可能性が有るので注意が必要です。

 

全世界投資の実情

全世界の株式を対象とするオールカントリー投資は、アメリカ株をベースに様々な国への資産のリスクヘッジが可能な魅力的な手法ですが、投資対象が広い故に様々なリスクを伴います。

分散投資による個別リスク軽減の必要性や為替リスクへの対応、高いコストの問題や情報収集や投資対象の特性理解の難しさ及び流動性リスク等の要素を慎重に検討する必要が有ります。

オルカンの纏め買いを検討する方は、その前に様々な国際投資特有の落とし穴と危険な点を十分に理解してから投資判断を下す必要が有ります。

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